一時期アパレル業界で働いていた時の事をお話したいと思います。アパレル業界を選んだのは、アパレルに特別な思いがあったからではありません。今思えば失礼な話ではありますが、就職出来そうだったというだけの話でした。
アパレル業界はお世辞にも高待遇とは言えません。ですが、当時大学を卒業してから数年フリーターをしていた自分にとっては、とにかくフリーターから卒業したかったんです。「正社員」という肩書きに物凄くあこがれていました。
ですが、景気も下向きとなっていた頃でしたので、なかなか就職出来ない状況となってしまっていたのです。そのため、尚更「正社員」という肩書きに憧れていたんでですね。でも社会人経験が無い自分にとっては、出来るお仕事なんて限られているんですよね。
正社員の案件そのものはあるんです。でも、自分が出来そうなお仕事となると無いんですよね。あるとしても誰でも出来ると言っては失礼ですが、警備員とか、20代でなくとも良いのではと思ってしまうような職種。
正直、自分自身どうすればよいのか解らない状況と言いますか。そこで見つける事が出来たのがアパレルだったんですね。
自分自身アパレル業界どころか、お洒落にはあまり興味がなかったんです。でも、正社員になれる。そう思ったらアパレル業界でも何でも良いから、とりあえず入ってから頑張ろう。そんな考えだったんですよね。今にして思えば、やっぱり自分自身ある程度興味のあるジャンルで働くべきだなって思っていますが…。
面接は順調?
とあるサイトでアパレルの求人を見つけて、電話で応募。学生時代に接客の経験はありましたので、その点はしっかりとアピールしました。
でも、やっぱりお洒落にあまり興味がなかった点は自分でも引っかかっていましたね。
面接の際には、私服でと言われていたんです。きっとセンスを見るためだと思うんですけど、ジーンズにカッターシャツっていう、自分としては割りと頑張った格好で面接に向かったんです。
不景気が囁かれていても、アパレル業界は人手不足だったんでしょうね。案外あっさりと面接にクリアしたんです。
もちろん、覚えてもらう事はたくさんあると思うって言われたんですが、それでも念願の正社員になる事が出来たんです。この瞬間は本当に嬉しかったですね。
面接の際、後日電話で連絡するって言われた時には多分もう電話はないだろうなって思ってたんですけど、三日後くらいでしたかね。
合格の連絡
見知らぬ電話番号からの着信があって、「もしや!」と思ったら案の定会社からの連絡で、働いて欲しいと。本当に嬉しかったですよね~…。
どんな仕事かは面接の時に概ね聞いていましたけど、こんな自分を雇ってくれたんだから頑張ろうって。初めの三ヶ月は研修扱いではあるけど、賃金は正社員として出すって言ってくれて。
とにかくこれからはアパレル店員かと思うと自分自身でも不思議に思いましたけどね(笑)
接客とは言ってもスーパーでのレジうだったので、本当の意味での接客は初めて。ましてやコミュニケーション能力に自信があるとは言えない自分がアパレルですよ。